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#1 「MOTUL AUTECH GT-R」、

シリーズ3 位でシーズンを終える

【第3戦代替戦】
#1「MOTUL AUTECH GT-R」、

9 位フィニッシュでシリーズポイント追加

熊本地震により延期となっていた第3 戦がシーズンの最終大会に組み込まれ、

2016 年のSUPER GT 最後の週末は、2レースが開催されることになった。

この週末だけで最大42ポイントが獲得できることとなり、シリーズタイトル獲得の権利を持つチームは15 台中14 台と激戦の模様を呈してきた。第7 戦を終えて2 位に10 ポイント差をつけてランキングトップを堅持している#1 GT-R は、3 連覇に向けて万全の準備を整えてレースに臨んだ。

前日の公式練習は大雨に見舞われたため、各車満足に走行を重ねられない状況でいきなり予選に挑むことになった。今回は通常のノックアウト方式と違い、15 分の走行セッションですべてのスターティンググリッドが決定となる。

まだ前日の雨が路面に残るなか、#1 GT-Rはウェットタイヤを装着してコースイン。予選を担当する松田は計測2 周目で1 分48 秒221 を記録し暫定トップに立つと、いったんピットに戻り別のウェットタイヤに履き替えて再度アタックへと向かっていった。

すでに何台かのマシンが松田のタイムを上回り順位が後退していたため、松田は自己ベストタイムを更新すべくプッシュしたが、気温11℃、路面温度12℃と低い温度の中でタイヤのウォームアップに時間がかかり、ペースアップの途中でチェッカーフラッグを受けることになった。1 分47 秒816 と自己ベストタイムは更新したものの、11 位という結果になった。

肌寒い予選から一転。日差しも強くなった午後に行われた決勝レースは、気温18℃、路面温度は24℃というコンディションでスタートした。クインタレッリがスタートドライバーを務めた#1 GT-Rはオープニングラップで2つポジションを後退。3周目にGT300 車両がクラッシュしたことによりセーフティカーが導入され、8 周目にリスタートが切られると、再び後方からプッシュした。チームは早めのピットインを決断し、19 周目にタイヤ交換とドライバー交代を終えた。

レース後半は選択したタイヤがパフォーマンスを取り戻したこともあり、#1 GT-R はじわじわとポジションを上げていく。ほぼ全車がタイヤ交換を済ませた時点でポイント獲得圏内の10 位まで浮上し、松田はさらに9 位を走る#100 NSX CONSEPT-GT を猛追。44 周目の1 コーナーでこれをかわしてポジションアップに成功し、シリーズポイントで2 ポイントを追加した。優勝マシンが大量ポイントを加算したためシリーズランキングは2位に後退したが、その差はわずか3ポイント。逆転での3年連続となるチャンピオン獲得を目指すべく、翌日の最終戦に挑んだ。

■NISMO鈴木豊監督のコメント
「予選は、後半使ったタイヤが発動する前にセッションが終了してしまい、レースの前半もタイヤが路面コンディションに合わず、苦しみましたが、タイヤ交換後の後半はペースもよくなって松田(次生)がポイント圏内に押し上げてくれたので、苦しい中でも前向きな結果になったと思います。悪いところは今日全部出しきったと思いますので、明日には修正をしてチャンピオンをめざし、いいレースをお見せしたいと思います。」

​【第3戦結果】RESULT (53 Laps)

【第8 戦】
最終戦は7 位入賞、

ランキング3 位でシーズンを終える

第8戦の予選・決勝が行われた13日は、朝から秋晴れの晴天に恵まれた。公式予選はクインタレッリが担当。計測2周目で1分38秒111と、これまで自身が持っていたコースレコードタイムを上回り暫定トップに立つと、翌周には1分37秒738、さらに連続アタックで1 分37 秒635 までタイムを縮めた。しかし、他車のタイムも速く、#1 GT-Rは予選9 位となった。

前日よりも気温と路面温度が高く、暖かな陽気のなかで今シーズンの最終レースがスタートした。スタートドライバーを務めるクインタレッリは、序盤は予選順位をキープ。6 周目に、前方のバトルで他車がコースアウトしたことから1 つポジションアップすると、ここからはチャンピオンシップを争う#38 RC F とのバトルが始まった。周りのマシンが比較的早い段階でのピットインを選択したため、両者は揃ってポジションを上げながら、1 秒を切るか切らないか、という接近戦を続けていく。

25 周目に#38 RC F が先にピットに戻ったため、#1 GT-R は暫定トップに立つと、30 周目にピットイン。タイヤ無交換で給油とドライバー交代だけを行い、7 位でコースに復帰し、#38 RC F の前に出ることに成功した。後半スティントを務めた松田はユーズドタイヤで苦しい状況のなか、タイヤ交換を選択した他車の追い上げをブロック。ポジションをキープしてチェッカーを受けた。これによりランキングで4 ポイントを加算した#1 GT-R は、シリーズ3 位となった。

■NISMO鈴木豊監督のコメント
「予選結果が9 位だったので、挽回するためにタイヤ無交換にしましたが、予選でもう少し前に行けていれば展開は違っていたかもしれません。1 年間応援していただいた皆様には、大変申し訳ないと思っています。チームもドライバーも本当に一生懸命やった結果ですが、我々の力不足でした。もう1度しっかり整理して、来年またチャンピオンを奪還できるよう取り組みたいと思います。」

■#1ドライバー 松田次生選手のコメント


「3 連覇を逃したのは悔しいですが、やれることはやったので達成感はあります。自動車メーカーが知恵を絞って参戦しているこのシリーズは、すんなり3 連覇できるほど甘くはないです。でもそこに最も近いところまで来られたことは、僕のキャリアにとってもいい経験になりました。(タイヤ無交換の後半を)最後まで諦めずにプッシュできたし、タイヤグリップは正直厳しかったですが、少しずつ乗り方をアジャストしながら走りました。また、これを教訓に、しっかり準備をして新しいシーズンに備えたいと思います。」

■#1ドライバー ロニー・クインタレッリ選手のコメント


「予選では自分たちのベストを尽くせましたし、昨日に比べてマシンのコンディション、タイヤのフィーリングも良かったのですが、この週末はとても悔しいです。持っている材料でやりきったので、今回のレースついて後悔はないのですが、去年はここで逆転してチャンピオンとなったので、今日は敗れたチームの悔しさがよくわかりました。シーズン途中でポイントをとりこぼしたレースがあったのが残念です。特にタイで大きなポイントが取れていたら違う展開になったかもしれません。ずっとポイントリーダーでここまできたので、最後のもてぎで負けてしまったのは本当に悔しいです。しかし、それがSUPER GT のすごいところでもあると思います。世界に誇れるレベルの高い選手権だと思いますし、その選手権で最後までチャンピオン争いができたことは良かったと思っています。」

​【第8戦結果】RESULT (53 Laps)

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