#1 「MOTUL AUTECH GT-R」、
伝統の鈴鹿1000 ㎞で6 位入賞
#1「MOTUL AUTECH GT-R」、
100 ㎏のウェイトハンディを搭載しての予選で12 位
今年で45 回目となる夏の伝統レース、
鈴鹿1000 ㎞は、2006 年にSUPER GT のシリーズ戦に組み込まれて以来、日産勢が毎年表彰台を獲得している、比較的相性のいいレースである。
100 ㎏のウェイトを搭載している#1 GT-Rは、チームの総合力を武器に、この耐久レースに挑んだ。
台風の影響で曇り空から始まった予選日。
午前中のフリー走行では時おり雨粒が落ちることもあったが、ほぼドライコンディションで約1 時間半のセッションが行われた。
#1 GT-R はここで11 位のタイムを記録。
今シーズン規定の最大ウェイトの影響の大きさを実感するが、着実なポイント獲得をめざして車両のセットアップを行い、まずはQ1 突破を目標に予選に臨んだ。
14 時50 分からGT500 のQ1 がスタート。Q1 を託された松田は、セッション前半をピットで待機。
残り時間が9 分を切ったところでコースへと向かっていった。他車よりも少し早目にピットを後にして、誰にも邪魔をされることのない、クリアラップがとれる状態でアタック開始。
計測2 周目で1 分48 秒896 と、午前中の自己ベストタイムを大きく更新した。
続けて2 周目のアタックに入ったが、ここでは1 分49 秒758 とベストタイム更新はならず、最終結果は12 位となった。
■NISMO鈴木豊監督のコメント
「予選Q1を突破したかったですが、現状ではほぼベストに近いタイムを出しています。
決勝に向けては様々なケースを想定して、戦略を考えていきたいと思っています。
かなり難しいレースになるとは思いますが、いずれにしても今のポジションから、しっかりとライバルたちを見ながら、できる限り前でゴールできるように、少しでもポイントが取れるように頑張ります。」
【公式予選結果】
終盤まで気迫あふれるバトルを見せて6 位入賞
決勝日の鈴鹿サーキットは、朝から強い雨に見舞われた。
しかし、SUPER GT のウォームアップ走行が始まるころには止み、スタート進行が行われている間に路面状況も回復してきた。レコードライン以外には水が残っていたものの、ほぼ全車がスリックタイヤを選択し、決勝レースがスタートした。
スタートドライバーを務めたクインタレッリは、重いマシンに苦戦し一旦はポジションを落としたが、我慢の走りで26 周を周回。
チームもこの走りに応えるように、ノーミスで1 回目のピット作業を行い、この間に1 つポジションを回復することに成功した。
2 スティント目の松田は、39周目にコース上で1 台をかわし、シングルポジションに浮上すると、45 周目にはシケインのブレーキングでもう1 台をかわしさらに順位を上げた。
57 周目に2 度目のピット作業を行い、3 スティント目はクインタレッリが担当。
レースも中盤に入り、トラブルから戦列を離れるマシンも出てくるが、#1 GT-R はアクシデントに見舞われることなく周回を重ねていった。
89 周目に、GT300 車両がクラッシュしたことによりセーフティカーが導入されたが、その直前に3 度目のピット作業を行い、松田へと交代していた
#1 GT-Rは、リスタート時に6番手へ順位を上げ、さらに5番手を走る#19 RC Fを追い詰めていった。
松田のプレッシャーが効いたか、95 周目のシケインで#19 RC F がオーバーランを喫し、#1 GT-R は5 位に浮上した。
4 度目のピット作業は120 周目。
ここでもチームはノーミスでクインタレッリへとドライバー交代した#1 GT-Rをコースへと送り出した。
最後のピット作業は150 周目に行われ、#1 GT-R は38.5 秒という早い作業時間でピット作業を終え、コースへ戻った。
4 番手でコースに復帰した#1 GT-R は、いったんは1 台にかわされて5 番手にポジションを落としたものの、残り15 周を切るころには前を走る#6 RC F との差を徐々に削りはじめた。
チェッカーまで残り3 周となる169 周目、シケインのブレーキング勝負で#6 RC F に競り勝ち4 位に浮上したが、最終ラップにガス欠症状に見舞われ、コースサイドにストップ。
チェッカーは受けられなかったが、172 周を走破し6 位入賞となった。
■NISMO鈴木豊監督のコメント
「ドライバーには申し訳ないことをしました。
症状的にはガス欠ですが、しっかり原因を究明して対策します。
6 位に入賞してポイントを稼げたのは、不幸中の幸いでした。それを除くと、レースの内容的にはパーフェクト以上の出来だったと思います。
ドライバーもスタッフもこういうレースをするために準備をしてきたので、その成果が出たと思います。次のタイでもいいレースができるように頑張ります。」
■#1ドライバー ロニー・クインタレッリ選手の
コメント
「ゴールを見るためにピットに戻ってきたら、次生が止まっている映像だったのでびっくりしました。
クルマが重いといろんなところに負担がかかり、トラブルが起きる可能性があります。
プラクティスの後も予選の後もそれを心配していましたが、それでも何も起こらずほっとしました。
4 位で終えられたら10 ポイントを獲れると期待をしていましたので残念な気持ちもありますが、6 位で6 ポイントは獲れたので、よかったです。」
■#1ドライバー 松田次生選手のコメント
「100kg のハンディを背負っての1000km は未知の世界でしたが、タイヤも含めていい準備ができていたと思います。
我慢するところは我慢し、攻めるところではプッシュできたので、いいレースができました。
終盤の6 号車とのバトルはワンチャンスに賭けていて、それまでセーブしていたものをあのタイミングに合わせて一気に絞り出しました。
チェッカーを受けられなかったのは悔しいですが、6 位でフィニッシュできたし、内容の良いレースをしたかったので今の気分は悪くないです。」
RESULT (173 Laps)