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2016 AUTOBACS SUPER GT Round7
「BURIRAM SUPER GT RACE」 REPORT

■ 2016 SUPER GT 第7 戦 参加に際して

第6 戦の鈴鹿大会で、千代が欠場となり、ルーキー高星を代替選手として起用した#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は見事3 位表彰台を獲得、13pt を加算し、第7 戦Thai 大会で搭載するハンディウエイトは56kg となった。
遠い海の向こうThailand まではすべての荷物とマシンはコンテナに積み込まれ、船で約1 週間かけてThailand の港へ、そこから陸路をトレーラーにて約8 時間かけてChang International Circuit へと輸送される。

 

その為に9 月12 日に横浜大黒ふ頭に#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は持ち込まれ、Chang International Circuit へと送り出された。Chang International Circuit といえば、2014 年はエンジントラブルでリタイヤとなってしまったものの、それまでの内容はポールポジションからトップを快走し、2015 年は見事に優勝と過去2 戦とも速さを見せ、チームとしても相性のいいサーキットでもある。


第6 戦で2 度目の表彰台を獲得した#46 S Road CRAFTSPORTA GT-R としては、このいい流れを途切らせることなく、確実にこの相性のいいThai 大会でも表彰台を獲得して、チャンピオンシップを意識して茂木に乗り込むと目標を明確にし、国内大会以上に細かな部分までも調整、確認が行われ、自信を持ってThailand へと向かった。

■10 月8 日(土)公式練習 10:00-11:25(混走)11:35-11:45(GT500) 入場者数:24,249 人
天候:晴れ コース:ドライ 気温:28℃ 路温:31℃

連日夜のうちに雨が降っているせいからか、強い日差しというよりは、涼しい風に包まれ、とても過ごしやすく感じるChang International Circuit の土曜日の朝は気温28℃、コースコンディションはドライであった。

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のドライバーは千代から。10 時の開始と共に各車一斉にコースインすると、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の千代はマシンの状態、コースコンディションを確認しながら1周でピットに戻る。マシンには特に問題はなく、夜に降った雨の影響で一部濡れている箇所があるが、ドライの認識で問題ないとの事を伝えると#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のドライバーは本山へと交代され、再びコースに戻った。


タイヤに熱を入れ、計測5 周目に1 分26 秒733 のこの時点での2 番手タイムをマークすると、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のドライバーは千代に交代。

千代は1 分26 秒461 とタイムは更新するも、この時点での7 番手タイム。ピットに戻った#46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rは車両のセットを変更し、タイヤも交換しながらドライバーは再び本山に。

ここでタイムは1分25 秒558 の2 番手タイムをマークするも、まだ車両のセットがしっくりきていない#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R はドライバーを千代に交代してからも車両セットを変更しながら走行を重ね、混走の時間帯の終わりをむかえた。

10 分間のGT300 専有走行時間を挟み、11 時35 分から10 分間で行われるGT500 専有時間帯、その10 分間のインターバル中にも車両には大きなセット変更が行われ、GT500 専有時間帯に備えた。

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rのドライバーは千代。

千代は予選に向けてNEW タイヤでの車両バランスの確認を行う。

時間をかけてタイヤを温め、計測4 周目に1 分25 秒468 とこの日のベストタイムをマークすると続けて翌周もアタック、タイムは1 分25 秒337 とベストタイムを更新して公式練習の終了となった。


公式練習の結果は、#19 WedsSport ADVAN RC F が最終周に記録した1 分24 秒929 でトップ。

2 番手には#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R で1 分24 秒935、ヨコハマタイヤユーザーの1-2 となった。3 番手には#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT で1 分24 秒986 という結果に。

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R が記録した1 分25 秒337 は6 番手という結果となった。


トップタイムの1 分24 秒929 から0.8 秒以内にGT500 全15 台が入るという混戦模様を見せたBURIRAM SUPER GT RACE の公式練習であった。

■10 月8 日(土)公式予選 ノックアウト方式 ・15:20-15:35(Q1)
  天候:晴れ コース:ドライ 気温:28℃ 路温:34℃

GT500 全車によるQ1 での#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のアタッカーは千代。

 

Q1 開始となっても、ほとんどの車両がピットで待機するも約6 分が経過したところで各車動き出す。#46 S Road CRAFTSPORTSGT-R の千代も周りの動きを見ながらピットアウト。入念にタイヤ、ブレーキに熱を入れながら間合いを測る#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の千代は、計測3 周目にアタックを開始。1 分24 秒835 をマークすると、続けて計測4 周目もアタックを続けた。

しかし、セクタータイムが自己ベストに届かないと判断されると、アタックはすぐに止められ、すぐさまタイヤを温存してピットに戻った。


Q1 の結果は、#6 WAKO’S 4CR RC F が1 分24 秒462 でQ1 をトップ通過、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の1 分24 秒835 は6 番手でQ2 進出を決定、GT-R が2 台、NSX CONCEPT-GT が3 台、RC F が3 台の計8 台でQ2 が争われる事となった。

■10 月8 日(土)公式予選 ノックアウト方式 ・16:05-16:17(Q2)
  天候:晴れ コース:ドライ 気温:28℃ 路温:33℃

16 時5 分から12 分間で行われるQ2 での#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のアタッカーは本山。ポールポジションを賭けての戦いは開始から約4 分が経過した辺りから各車ピットを離れ始め、開始となった。

 

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山もコースインするとタイヤを温めながら間合いを取って計測3 周目にアタックを開始、タイムは1 分24 秒593 をマーク、そして計測4 周目も続けてアタックに入る#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山はセクター1、セクター2 でベストを0.28 秒も上回るタイムを刻んでみせた。

 

しかし、セクター3 で一瞬ミスをしてしまった#46 S RoadCRAFTSPORTS GT-R の本山は1 分24 秒876 とベストを更新する事は出来ずに計測5周目、ラストアタックへと入った。しかしタイム更新ならず、ここでQ2 の終了となった。

 

2016 SUPER GT Rd7 BURIRAM SUPER GT RACE の予選結果は、#19 WedsSport ADVAN RC F が2014 年に#46 S Road MOLA GT-R の本山が樹立した1 分24 秒704 のコースレコードを破る1 分24 秒307 の新コースレコードで今期初ポールポジションを獲得、2 番手には、1 分24 秒340 で#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT、3 番手には1 分24 秒466で、#12 カルソニック IMPUL GT-R、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は1 分24 秒593 で5 番手グリッドを獲得した。

■ 10 月9 日(日)フリー走行9:50-10:20 入場者数:27,948 人
  天候:晴れ コース:ドライ 気温:32℃ 路温:40℃

決勝日の朝はタイ大会らしい日差しを浴び、9 時の時点で早くも30℃を超えるまで気温が上昇していたChang International Circuit であった。

 

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のドライバーは本山から。決勝日朝のフリー走行では、昨日変更された車両セットの確認と、レースに向けての確認がスケジュールとして組まれていた。


9 時50 分の開始と共に一斉に車両がコースイン、混走によるトラフィックも多い中、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山は1分27 秒秒前半で走行を重ね、残り約15 分となったところでピットに戻り、セッティングをアジャスト、ドライバーは千代へと交代してピットアウトする。千代もレースを想定した走りを続けセッションの終了をむかえた。

 

決勝日朝のフリー走行の結果は、終盤に1 分25 秒929 をマークした#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R がトップ。2 番手には、1 分26 秒077 をマークした#6 WAKO’S 4CR RC F、3 番手には1 分26 秒744 で#37 KeePer TOM’S RC F。1 分27 秒289 をマークした#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は7 番手という結果となった。

 

決勝日朝のフリー走行では通常レースに向けて燃料を多く搭載して、ロングランを行い、レースに向けての確認がとられる車両が多い中、トップタイムから15 番手車両までのタイム差が2 秒以上離れたこのフリー走行結果を見ると、各車思惑はばらついている模様であった。

 

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R はこのフリー走行の後に行われたサーキットサファリの時間帯も、このフリー走行に続けて燃料を多く搭載した状態でタイヤの走行距離を伸ばし、千代で20 分間レースに向けての確認が続けられていた。

■ 決勝レース 15:00- 66LAP
  天候:晴れ コース:ドライ 気温:33℃ 路温:44℃

今週で一番タイ大会らしい日差しとも言える好天に恵まれたChang International Circuit の気温は33℃、現地のサポートレースやピットウオークも終え、お客様の盛り上がりも最高潮に達していた。

#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R のスタートドライバーは本山。予定通り15 時00 分にフォーメーションラップ、そしてシグナルがグリーンになると2016 SUPER GT 第7 戦 BRIRAM SUPER GT RACE のスタートとなった。

5 番グリッドからスタートをきった#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山はスタートの瞬間から抜群な加速を見せて、1 コーナーでインを陣取り早くもオーバーテイクを試みる。

しかし、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT に走路を阻まれ、逆に失速してしまった#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山はポジションこそ5 番手をキープできたものの、前4 番手とは1 秒以上離されてしまう展開のスタートとなった。

中々タイヤに熱が入らず、苦しむ#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山は2 周目に#64 Epson NSX CONCEPT-GT、#37 KeePer TOM’S RC F にかわされポジションを7 番手に下げてしまう。

その後もタイヤのウオームアップは済んでいるはずの#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は満足のいくグリップを得られずにペースを上げられずに苦戦を強いられ、7 周目には6 番手との差は5 秒以上に広げられてしまい、後続#6 WAKO’S 4CR RC F の追撃を押さえていた。

 

9 周目、追撃を押さえていた#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山であったが、#6 WAKO’S 4CR RC F にかわされてしまいポジションは8 番手に。これ以上ポジションを下げたくない#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山は、次の後続車両の#39 DENSO KOBELCO SARD RC Fを巧みにブロックしながら前について行きたいところであったが、17 周目、依然としてペースの上がらない本山と7 番手との差は5 秒以上に広がってしまった。

ペースの上がらない#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R を見てチームは早くもこの頃からファーストスティントを短めにしてピットに入れる作戦を視野に入れ考え始めていたが、残りのラップ数を考えると、なるべく長くファーストスティントを走らせ、後半のタイヤのチョイスを考えたいところであった。

22 周目、トップ#19 WedsSport ADVAN RC F からはすでに30 秒以上遅れ、9 番手#39 DENSO KOBELCO SARD RC F を押さえながら走行を続ける#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山から更にグリップダウンが始まり、なるべく早くピットに入れる作戦をとるようにと悲痛の無線が入る。

 

そして27 周目、6 番手の#64 Epson NSX CONCEPT-GT 、7 番手#8 ARTA NSX CONCEPT-GT がピットに入り、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の本山も合わせてピットイン。タイヤを4 本交換、給油、ドライバーは千代に交代してコースへと復帰した。

残り40 周を千代に託すにあたり、チームは後半スティントにハード目のタイヤを選択した。GT500 車両が全車ピット作業を終えたのは37 周目、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の千代の順位は13 番手、12 番手#37 KeePer TOM’S RC F と14番手、#38 ZENT CERUMO RC F の3 台での接近戦が繰り広げられていた。

 

45 周目、1 台のGT500 車両がトラブルを抱え、急遽ピットインした事によって#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は12 番手に。燃料が減ってきた千代はラップタイムを1 分27 秒中盤にまで上げて追い上げを図る。

50 周目、9 番手走行中の#1 MOTUL AUTECH GT-R との差が縮まり始め、9 番手以降5 台の争いに発展、そして、55 周目には完全に5 台が縦一列に連なりポイント圏内を賭けた激しい争いとなった。

56 周目、ターン5 の立ち上がりで周回遅れのGT300 車両に並んだ9 番手#1 MOTUL AUTECH GT-R はわずかに接触してしまいスピン、コース上で真横を向いてしまう。そこに後続のGT300 車両、そして11 番手走行中だった#38 ZENT CERUMO RC F が#1 MOTUL AUTECH GT-R の側面に突っ込んでしまう多重クラッシュが発生。目の前で起こった多重クラッシュに#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の千代は即座にアウト側ランオフエリアに飛び出し、回避、辛くも接触を間逃れた。これで順位は10 番手、9 番手の#8 ARTA NSX CONCEPT-GT とテールトゥノーズ状態で9 番手を狙っていた。

しかし、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R に不運が降りかかる。60 周目、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の千代からフロント左がパンクしたと緊急無線が入り、即座にピットでは準備が整えられ、#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R の千代はピットに戻るとタイヤを4 本交換してすぐにコースに復帰した。しかし、ポジションは周回遅れの12 番手、残り周回数5 周にポジションの挽回は出来ないままBURIRAM SUPER GT RACE のチェッカーを受けた。

2016 SUPER GT Rd7 BURIRAM SUPER GT RACE の結果は、ポールポジションから一度もトップを渡すことなく、途中タイヤバーストに見舞われながらも幸運的なリカバリーを見せた#19 WedsSports ADVAN RC F が見事にポール・トゥ・ウイン、チーム、そして関口選手にとってはこれがGT500初優勝となった。

 

2番手は終盤にトップまで3秒差にまで追い詰めた#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT、今大会から参戦となった牧野選手はデビュー戦で2 位表彰台獲得となった。3 番手には#6 WAKO’S 4CR RC F が入った。5 番手からのスタートを切った#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R は終始グリップ不足に悩まされながら、ベストを尽くしたが、終盤には不運にも見舞われ12 番手でレースを終え、今期3 戦目のノーポイントという結果となってしまった。

■2016 THAI GT 300km RACE GT500 RESULT
■2016 Driver Ranking GT500
■2016 Team Ranking GT500

■本山 哲 選手 コメント


今回も公式練習からとても良いグリップ感がありました。もっと路面温度が上昇する条件で考えていたため、ベストなマッチングではありませんでしたが、それでもマシンはオールマイティなパフォーマンスを発揮してくれていたと思います。予選の結果は5 位になってしまいましたが、アタックの時に少しミスもしてしまった事を考えれば、マシンやタイヤは決して悪くない状況だったと思います。しかし、レースではもう少し路面温度が上がると予想してマシンセッティングをしたのですが、思ったより気温が上がらなかった為、タイヤのパフォーマンスをうまく引き出す事ができず、レース序盤はペースを上げる事ができませんでした。

 

もう少し気温、路温が上がっていたら違う展開になっていたと思うので非常に残念です。これで残りはもてぎラウンドの2 戦のみとなりましたが、もてぎでは絶対に良い結果を出してシーズンを締めたいと思います。最終戦の最後まで応援よろしくお願いいたします。

■千代 勝正 選手 コメント


約2 ヶ月ぶりのGT 復帰戦となりましたが、初走行となるChang International Circuit に対してもチームが長い周回を走行させてくれたおかげで、公式練習の最後には他のドライバーと遜色のないタイムで走れるようになりました。そして迎えた予選Q1 では、計測4 周目のアタックの際にテールを滑らせてしまい、タイムロスをしてしまったのですが、計測3 周目のタイムでQ1 を通過する事ができ、Q2 の本山選手にバトンを繋ぐ事が出来て良かったです。

 

決勝レースでは、本山選手のスティントでタイヤがコンディションに合わず、ペースが上がらなかった為、早めにピットインをして僕は違う種類のタイヤで走る事となりましたが、こちらも思うようにペースが上がらず12 番手争いがやっとの状況でした。後半で接触した2 台を上手くかわす事ができてポイント圏内に上がった矢先、スローパンクチャーが発生してしまいポイントを逃してしまったのは非常に残念です。最後のもてぎ戦は2 レースあります。連勝目指してがんばります。

■大駅 俊臣 監督 コメント


予選までの流れは非常に良くポールポジションを狙える感触は十分ありました。ドライバーも素晴らしいアタックをしてくれたのですが、ほんの少し届かずP5 となってしまいました。今回2 戦ぶりに復帰した千代は初めてのChang Circuit にもかかわらずQ1 通過を果たし良い仕事をしてくれたと思います。迎えた決勝レースではコンディション変化に車両、タイヤが対応できず土曜日のようなグリップを得ることが出来ませんでした。

 

レース序盤から厳しい戦いとなり、セカンドスティントでは異なるコンパウンドのタイヤで走行したのですが思ったようなパフォーマンスを発揮することが出来ないままノーポイントでレースを終えました。非常に悔しい結果です。次戦茂木ラウンドはRd3 の代替えレース含め2 レース行われます。変則的なスケジュールとなりますが、しっかり対応して2 レースとも表彰台獲得できるよう頑張ります。今後とも応援の程よろしくお願いいたします。

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