#23 「MOTUL AUTECH GT-R」、5位入賞で今季スタート
開催日 2018年4 月7 日(土)~8(日) 場所 岡山国際サーキット(岡山県美作市)
レース名 OKAYAMA GT300km RACE 3.703km x 82 周、 参加台数:15 台 (GT500 クラス)
天候/気温 4 月7 日(予選日):曇り一時雨のち晴れ(気温:9℃) 8 日(決勝日):曇り時々晴れ(気温:16℃)
来場者数 4 月7 日(予選日):10,700 人 / 8 日(決勝日): 17,700 人 計28,400 人
【公式予選】
#23「MOTUL AUTECH GT-R」、セッション中のトラブルで予選8位
2018年のSUPER GTがいよいよ開幕を迎えた。NISMOは松田次生/ロニー・クインタレッリのコンビを継続。昨シーズン中に大きな進化を見せて最終戦で勝利を挙げたマシンから、さらに空力性能等を向上させた2018年仕様のNISSAN GT-R NISMO GT500で、シリーズチャンピオンを目指す。
週末の岡山は、冬に戻ったかのような寒さに包まれた。予選日の午前中も、前日までの雨がコース上に残っており、公式練習はウェットコンディションでスタート。次第に路面は乾いていったが、予選アタックのシミュレーションが行われる専有走行に入る前に再び雨が落ちてきたことから、ウェットコンディションへと逆戻りしてしまった。#23 GT-Rは、路面の乾いていたタイミングで走行していたクインタレッリが1分19秒657を記録し3番手。上々の手応えを感じて予選に臨むこととなった。
練習走行中の雨はピットウォークを迎える頃にはやみ、予選前には路面状況も回復。しかし、気温は9℃と相変わらずの寒さの中で、予選Q1が始まった。#23 GT-Rは松田がステアリングを握り、残り時間が10分を切ったところでコースイン。まだタイヤのウォームアップ途中となる計測3周目に1分22秒台のタイムでタイミングモニターのトップに付けると、翌周には1分19秒台へとタイムを削る。計測5周目に1分18秒370で自己ベストタイムを記録。最終ラップで他車が逆転し、最終的には3番手となったが、Q2へとコマを進めることになった。
GT500のQ1セッションが終わると同時に、コースは大粒の雨に見舞われた。路面はウェットコンディションへと一転。#23 GT-Rは、セッション開始と同時にコースへと向かっていった。ポールポジション争いを託されたクインタレッリだったが、セッションの途中で燃料系のトラブルが発生。アタックラップに入ることがかなわず、#23 GT-Rは8番グリッドから決勝レースへ挑むこととなった。
■NISMO鈴木豊監督のコメント
「燃料系のトラブルで、ガソリンがエンジンに届いておらず、パワーも出ない状態でした。公式練習の雨の時間帯でもいいタイムを出していましたし、ちゃんと走れていれば、同じミシュランユーザーの3号車に近い位置には行けたと思います。不運ではありますが、リカバリーのきくこのタイミングで起きてまだ良かったかもしれません。タイヤもコンディションにマッチしていましたし、決勝では挽回できると思います」
【決勝レース】
日産勢最上位の5位入賞
決勝日の朝も、相変わらずぐずついた空模様だったが、スタート進行が始まる頃には日差しも戻ってくるように。レース中の最高気温は16℃を記録し、路面温度も、前日までと比べて大きく上昇。週末一番のコンディションで決勝レースが行われた。
#23 GT-Rは、前半スティントを務めるクインタレッリがスタートダッシュを見せて、3番手で1コーナーへと入っていった。こちらもスタートでポジションを上げた#24 GT-Rとの攻防の末、2コーナーで2番手に浮上。トップのマシンへも迫っていくレース序盤となったが、このスタートに対して「スタート違反」の裁定がくだり、ドライブスルーペナルティが出された。
#23 GT-Rは25周を終えるところでこのペナルティを消化。12番手まで順位を下げることとなったが、クインタレッリはここから気迫の追い上げでポジションを回復していく。ルーティーンのピットインを行うマシンもいたことから、40周目には3番手まで浮上し、翌周ピットイン。チームはスムーズなピット作業で松田へとドライバー交代した#23 GT-Rを送り出した。
暫定6番手でコースへと復帰した#23 GT-Rは、アウトラップで何台かにかわされ8番手付近でレース後半に入った。松田のスティントでは集団での接近戦が多く、GT300クラスをかわしながらの見ごたえあるバトルが連発された。少しでも多くのポイントを獲得するために、最後までプッシュを続けた#23 GT-Rは、70周目に5番手に上がるとそのまま後ろの集団を引き離してフィニッシュ。2018年の開幕戦を5位入賞で終えた。
■NISMO 鈴木豊監督のコメント
「今年はスタートの形式が若干変わっているのですが、そのなかで起こりうるケースをドライバーに伝えきれていなかった。そのために、スタートラインにかかるまえに、前にいるマシンを追い越すかたちになってしまい、ペナルティとなりました。スタート時に履いていたタイヤの温まりが非常に良く、最初の周で大きく順位を上げられたと思うので、惜しいことをしました。その後は、ロニーはすごくプッシュして挽回してくれましたし、松田も粘り強い走りで順位を上げてくれました。去年のレースを思い出すような走りでした。次戦の富士は得意としているところですし、富士・鈴鹿・オートポリス、このあたりでしっかりとポイントを獲ってチャンピオン争いをしていきたいと思います」
■松田次生のコメント
「タイヤ交換を済ませて、後半スティントに入ってすぐの頃はペースも良かったのですが、前のマシンに追いついた頃にピックアップの症状が出てきて大変でした。ただ、5番手に上がって、前がクリアな状態でプッシュできたときにはとてもペースが良かったので、マシンの状態は良かったと思います。今年はGT-RとNSX-GT、レクサスLCの差がほとんどなく、タイヤ銘柄別で僅差の接戦になるだろうと感じる開幕戦でした。取りこぼしのないように、次戦以降も戦っていきたいです」
■ロニー・クインタレッリのコメント
「ペナルティを受けて順位が下がってしまったあとは、自分でもスイッチが切り替わったかと感じるぐらいにプッシュしました。レース中のペースを考えると優勝も狙えただけに残念ですが、いろいろなことが起きた中で、開幕戦を5位入賞で終えられたことは、チーム一丸で戦えた結果だと思います。パフォーマンスは感じられたので、次の富士戦が楽しみです」